現在、大雨。
ところによっては土砂崩れなどの災害が起こっているそうである。
思えば、約2年前の夏、首都圏でも記録的な大雨が降った。
津久井地区では、なんと時間雨量が100ミリを超える大雨だった。
そのため、100か所を超える土砂災害が起こったそうである。
津久井の会堂のすぐそばでも、土砂崩れがおこった。
ちょうど、その時は東京に宿泊していた為、帰って見た時はショックだった。
しかし、後藤牧師の声は不思議に明るかった。
会堂にのぼるには、私道の坂道がある。
会堂まで車でアクセスできる唯一の道であり、文字通りライフラインである。
実は、土砂崩れで、その坂道が土砂で埋まったそうである。
朝になって、後藤師がシャペルで坂道の土砂を片づけていた。
しかし、あまりに土砂の量が多く、途方にくれるほどであった。
すると、地元の方と地元の土建屋さんが、坂道部分の土砂を重機で取り除いてくれたそうである。
その話を聞きながら、なんとも暖かな気持ちに包まれた。
その後、土砂崩れの復旧工事をすることになった。
予想外の出費にもショックだった。
しかし、教会のみんなで心をこめてお祈りし、献金がささげられた。
また、教会外の多くの方々もお祈りし、献金をささげて下さった。
地元の土建屋さんが心をこめて工事をして下さった。
多くの方々の優しい気持ちに、心が一杯になった。
現在は、土砂災害があったことなど見た目には分からない。
しかし、私の心に思い出として残ったことがある。
それは、“ショック”をはるかに上回る“人々の優しさ”である。
何よりも、この出来事を通して、聖書の言葉がより身近なものとなった。
「あなたがたの会った試練はみな人の知らないものではありません。
神は真実な方ですから、あなたがたを、耐えられないほどの試練に会わせることはなさいません。
むしろ、耐えられるように、試練とともに脱出の道も備えてくださいます。」
第1コリント10の13
人生には、突如として予想もしなかったような困難、試練に見舞われることがある。
あまりものショックで頭が真っ白になるようなこともある。
涙がとめどなく、あふれるような事もある。
なぜ、そのような事が起こるのかは、全く説明がつかない。
しかし、神は、確かに脱出の道を様々な形で備えて下さっている。
雨の中、教会堂に通じる坂道を登るたびに、そう思う。